みこのブログ

50歳からのちいさな楽しみ

古いものになぜか惹かれる おばあちゃんの古時計

おじいさんの古時計という有名な曲がある。天国に行ったおじいさん、と内容が少し子供には悲しすぎて、ここの部分で泣いていた記憶がある。

時計が、チクタク、と音を立てると、今の若い人は理解できるだろうか?

電子とけいは音もなく、静かに時を刻む。

 

柱にかかった時計は、時々狂って止まってしまい、お父さんがねじを持ってきて巻く。

そんな昔の光景は、古き時代の一コマで、今には考えられないことだ。

 

時は、人によりその歩みが違うと聞いた。子どもの頃は、ゆっくりと時が過ぎ、高齢になると、あわただしく時は過ぎ終わりを告げるのだ。

私の時間もそう長くはない。コロナの恐怖の中にいるときにそう感じた。

いつ、終わりを迎えてもよいように、充実した毎日を過ごそうと思っていた。

 

おばあちゃんは、どんな気持ちで毎日を過ごしていたのだろうか、と思うことがある。

痴呆が少し入り、私に1000円をくれるって、相当な額のおこづかいをあげるがごとくに、もったいぶって手に握らせてくれた。

 

おばあちゃんの時代は、すべてのモノが価値のあるものだった。箪笥職人が製作した和ダンス、着物もカタンコトンと手織りのものだった。輸入した安い洋服なんかないし、セーター、も手袋も、せっせと、編んだんだよ。

おばあちゃんの、古時計。

seikoshaと書いてある。

おばあちゃんの嫁入り道具の一つだった。

当時、どのくらいの価格だったのだろう。

今はほこりをかぶっているが、動くことはあるのだろうか。チクタクと。